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2008年6月13日更新
この本が好き!

この本が好き! 第1回
毎年読んでる『飛ぶ教室』
青い鳥文庫編集部編集長 ハンターT

新しく始めるこのコーナーのトップバッターとして
メリーさんにご指名いただいた、街の中の青い鳥ハンターTです。
長ったらしいからハンターTって呼んでもいいよ。

さて、私が好きな本、いや、大好きな本は『飛ぶ教室』。
もうね、子どものころから読んでました。
はじめは3年生くらいだったのかな。
うちにあった「世界名作全集」に収録されていたので、
手に取ったんです。
そのときは全然ピンとこなくて、つまんないな、と思ったのを
覚えています。

その後、中学生くらいになって、なんの気なしに
読み返してみたら、すごくおもしろく読めてビックリしました。
イキイキと描かれる少年たち。
理想に燃える先生と人生をナナメに見ている世捨て人の友情。
心温まる親子の愛情。
個人的に世界中の前書きの中で第一位と思っている、
二つの前書き。
どれもこれもすばらしく、イッキに読んでしまいました。

『飛ぶ教室』の背景はクリスマス。
クリスマスが持っている「聖性」が、通奏低音のように
物語の中を流れています。
いくつかの小さな「奇跡」が、自然に胸に染みてくるのは、
そのためでしょう。
毎年クリスマスが近づくと、『飛ぶ教室』を読み返しています。
子どものころは主人公の少年たちの目線で眺めていた物語が、
だんだん先生や親の立場から、話を楽しめるように
なってくるんです。
一粒で二度おいしい、ってコトですね。

いい物語は読み返すたびに発見があり、
新しい喜びを味わえます。
みなさんも好きな本を何度も読み返しているでしょうから、
この気持ち、わかりますよね。
ぜひ、大人になってからも読み返してみてください。
きっと今とは別の楽しさを感じて、驚くことでしょう。

『飛ぶ教室』は青い鳥文庫でも読めます。
それ以外のケストナーによる子どものための本は、
岩波書店から「ケストナー少年文学全集」が
出ているので、ぜひ読んでみてください。
どれ一つとして駄作のない、すばらしい全集です。
また、『消え失せた密画』、『雪の中の三人男』、
『一杯の珈琲から』という創元推理文庫から出ている3冊も、
ユーモアあふれるいい話で超オススメ。
こちらもいつか、チャレンジしてみてくださいね。

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