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2009年6月1日更新
この本が好き!

この本が好き! 第23回
心あたたまる、やさしいファンタジー

『ブロックルハースト・グローブの謎の屋敷』
『コロボックル童話集』
デザイナー 久住和代

青い鳥文庫読者のみなさん、こんにちは!
わたしは青い鳥文庫の装丁(カバーや帯などのデザイン)
を担当しています。

わたしは好きな本を、2冊紹介します。
1冊は、お人形さんが主人公の物語、
もう1冊は青い鳥文庫でもおなじみ、
コロボックル物語の本です。

まず、お人形の一家が主人公の物語、
『ブロックルハースト・グローブの謎の屋敷』から
紹介しますね。

*       *       *

等身大の人形のメニム一家は、イギリスのある街に、
人間とおなじように暮らしています。
おとぎ話だと、電気や水道は魔法のようにタダで使えますが、
メニム一家はちゃんとお金をはらって生活をしているんです。
人形であることがばれないような仕事をえらんで、
人間とおなじようにお金を稼いで、
けれども目立たないように、
ひっそりと細心の注意を払いながら、
なんと40年間もそうやって暮らしているんです。

そんなふうにひっそりと生きてきたメニム一家のもとに
ある日、本物の人間から一通の手紙が……。
一大事!!!

つめものをした、布でできた人形たち。
人間とおなじように心をもち、
人間とおなじように
わがままだったり、がんこだったりもします。
そして、泣いたり、笑ったり、けんかしたり……。

わたしがこの本を読んだきっかけは、
この本を装丁したからです。
原稿を読んですぐにメニム一家のみんなが大好きになりました。

イラストを描いた佐竹美保さんは、
このメニム一家の人形をご自分でほんとうに作っていて、
本がぶじできたあとの食事会のときに、その人形たちを
つれてきて会わせてくださったのも、楽しい思い出です。

*       *       *

もう一冊おすすめの本が、『コロボックル童話集』です。

コロボックルは、背の高さが3センチほどしかない、
小さな小さな小人です。
昔から日本にいて、コロボックルを信じる人間の前にだけ、
あるいはたんにうっかりと、すがたをあらわします。

この『コロボックル童話集』には、
コロボックルたちに出会うことができた人間たちとの、
とてもあたたかい小さなお話が10本入っています。

だから声に出して読むのにピッタリの本です。
まだ『コロボックル物語』を読んだことがない人に
読んであげたり、または読んでもらったら
もっともっと「コロボックル」を
知りたくなるのではないでしょうか。

*       *       *

今回紹介したのは、どちらもファンタジーです。
わたしはあたたかくて、つよい気持になれる物語が、大好きです。

みなさんも、どうぞこれからもたくさん本の世界を楽しんでくださいね。

『ブロックルハースト・グローブの謎の屋敷』『コロボックル童話集』
『ブロックルハースト・グローブの謎の屋敷 ―メニム一家の物語―』

『ブロックルハースト・グローブの謎の屋敷 ―メニム一家の物語―』
シルヴィア・ウォー/作
こだまともこ/訳 
佐竹美保/絵
講談社

『コロボックル童話集』
佐藤さとる/作
村上 勉/絵
講談社 青い鳥文庫

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