


青い鳥文庫の読者のみなさん、はじめまして!
6月から青い鳥文庫編集部にくわわりました、Iです!
これからよろしくおねがいいたします!
このコーナーで好きな本を紹介することにきまってから、
どの本にしようかなやみになやみましたが、
1冊にしぼることができず、2冊になってしまいました!
1冊目は、青い鳥文庫にも入っている
『窓ぎわのトットちゃん』です。
小学3年生の夏休み、読書感想文用の本を探しにいった
本屋さんで表紙をみて、いわさきちひろさんのかわいい絵に
ひとめぼれしてしまいました。
(青い鳥文庫版の表紙もおなじ絵ですよ!)
それまでそんなに長い本(青い鳥文庫版で327ページ)を
読んだことがなかったのですが、
作者の黒柳徹子さんが、当時毎週みていた「ザ・ベストテン」
という人気の歌番組(いまでいう「ミュージックステーション」
みたいな番組です)の司会者で、顔を知っている人でもあったし、
文章がすごく読みやすかったので、
あっという間に読んでしまった記憶があります。
この本は、黒柳さんが小学校1年生のときに、
それまで通っていた小学校を、
「みんなとおなじようにきちんとできない」という理由で
退学になってしまい、その後転校した「トモエ学園」での
生活を書いたお話です。
とにかくその学校生活が楽しそうで楽しそうで、
「こんな学校がいまでもあったらいいのに。」と思っていました。
古い電車をそのまま使っている教室、
午前中にみんながその日の分の勉強を終わらせてしまったら、
午後にでかける近所への散歩、
みんなで学校の講堂にテントを張って寝るキャンプ。
そしてなにより、へんなことをしてはまわりをびっくりさせて
ばかりいるトットちゃん(黒柳徹子さんのこと)に、いつも
「きみは、ほんとうは、いい子なんだよ。」と
言いつづけてくれた校長の小林先生――。
小林先生は、トットちゃんの心の中に
「わたしは、いい子なんだ。」という自信をつけさせてくれ、
黒柳さんはその後の人生でも、なにかをやるときはいつも
この言葉を思い出していたということです。
自分のありのままをみとめてくれる大人がいるって
素敵なことですよね。
こんな理解のある大人がそばにいてくれることは
なかなかないものですが、自信をもって大きくなるって
大切なことなんだと思いました。
そして今回読み返してみて、初めて読んだ小学3年生当時は
そんなに気にならなかったけれど、
今回はすごく印象に残ったことがあります。
それは、この物語は、日本が大きな戦争をはじめるころが舞台だということです。
読み進むにつれて、トットちゃんのまわりでも戦争の色が濃くなってきます。
さりげない文章で書かれていますが、戦争が当時の子どもたちに
どれだけ暗い影を落としたかがわかりました。
これから夏休みになると、戦争についての本もいっぱい紹介されるでしょうし、
新聞やテレビでも話題になることも多いと思いますが、
この1冊を読むだけでも戦争について
考えることができるのではないかと思いました。
もう1冊、名前だけでも紹介したい本があります!
椰月美智子さんの『しずかな日々』です。
この本は子どものころではなく、最近読んで(といっても2年前です。
大人になると2年前のことも「最近」とか思っちゃうんですよね……。)
「ああ、この主人公とおなじ年くらいのときに
この本を読みたかった!」と思ったのでご紹介します!
主人公の「えだいち」は5年生になって、
はじめて親しい友だちができます。彼の名は「押野」。
押野との出会いはえだいちの毎日をガラっとかえます。
一緒にすごした日々は彼にとって一生かけがえのない日々になります。
大人になってからも、「いつだってあのころに戻れる」――。
えだいちのそんな夏の日々を、みなさんにもぜひ読んでもらいたいです!