「自分で考える」ことの大切さを語り続け、独自の哲学エッセイで多くの読者を得た池田晶子さん。その死から2年、残された未発表・未収録原稿を集成した、最新にして「最後の」エッセイ集です。 平易な言葉で世界の謎を解き明かす「はてなの深度」、自伝的哲学入門ともいえる幻の初期名編「わたくし、つまりNobody」、12歳のときに書かれた短編小説「空を飛べたら」までを収録し、その思索の原点をたどります。「私はなぜ存在するのか」「私とは何ものか」「何のために生きるのか」……原点となる問いを問い続け、考えることを続けながら、日々世界に起こる出来事を見つめつづけた池田晶子さん。その言葉は、混迷の時代を生きる私たちに、惑わされない強さを伝えてくれます。 「自分なんてものは、死んでみなけりゃ、わからない」。「誰でもない私」の目で世界と自分を考えれば、新しい生き方が見えてくるはずです。
I 問いの始まり
II はてなの深度
III ロゴスのクロニクル
Q 友達をいじめるより、いじめられるほうがいい? Q どうしてお父さんはサラリーマンになったの? Q 人を信じていいの? Q どうして私の話を聞いてくれないの? Q つきあっていい友達と悪い友達は何が違うの?
IV どちらであるにせよ
V 自由を求め、問いはつづく
1960年東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒業。文筆家。 専門用語による「哲学」ではなく、考えるとはどういうことかを、日常の言葉で美しく語る「哲学エッセイ」を確立して、多くの読者を得る。著作多数。とくに若い人々に、本質を考えることの切実さと面白さ、存在の謎としての生死の大切さを語り続けた。2007年2月23日没。 その業績と意思を記念し、精神のリレーに捧ぐ「わたくし、つまりNobody賞」が創設された。 本書は、同賞の運営団体であるNPO法人わたくし、つまりNobodyの編纂による。
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