講談社BOOK倶楽部
講談社創業100周年記念企画「この1冊!」

  


















妖アパ潜入ルポ
 
両親を事故で亡くした夕士が高校入学を機に一人暮らしを始めた場所は、超個性派揃いの幽霊・妖怪たちが住む「妖怪アパート」。
最初は引きがちだった夕士も、痛快豪快な住人たちに励まされ、鍛えられ、自分の人生をしっかり踏みしめながら大人に近づいていく……。
中高生から大人まで、今話題沸騰中の「妖アパ」シリーズの謎に、
全10回の連載で迫ります!
※イラスト:佐藤三千彦(ただし、著者自画像と執筆のための設定メモは著者本人によるもの)
作者自画像
 
  第 一 回
 

その建物は、住宅街の細い路地を入った突き当たりに、忽然と、妖しげに、しかしどこか温かいたたずまいで現れたのでした……。
妖怪アパート 担当(以下、担):
香月センセイ、ここですね。妖怪アパートは!
うわー、いかにも「出そう」なこのたたずまい。
そしてこの地下にはあの洞窟温泉が……。タオルと石けん持ってくれば
良かった!
香月日輪(以下、香):
私の実家の近くにあるこの元旅館が、物語のモデルになっているのだ。田舎の普通の住宅街にポツンとある「洋館」が、小学生だった私にはとても異様に見えた。「きっとお化けがすんでいるんだ」と思ったものだ。これが妖怪アパートの原点だね。
担:
元は旅館! なーるほど。あ、門に普通の表札が出てる。ということは、現在は住人さんがいらっしゃるのですね。センセイは外観から中の様子を想像して、この物語を作られたそうですが、間取りはどんなふうになっているんですか?
香:
観音開きの玄関を入ってすぐ右に居間。詩人や画家がごろごろしている場所。鬼たちがマージャンしてるのもここだね。縁側があって庭がある。
居間のとなりが食堂。 二階への階段と地下への階段があって、その奥の突き当たりが水場。洗濯機、トイレ、洗面所がある。左のローカを進むと、住人たちの部屋が並んでいる。部屋はだいたいが、六畳の畳と二畳の板の間。一階には、まり子さん、詩人、画家など。
二階には、夕士や龍さんや古本屋たちがいる。
妖怪アパートの間取り
担:
空き部屋らしきところもありますが? でもそこにも何かが「居そう」ですね。
ところで、るり子さんの部屋はあるんですか?
香:
空き部屋や、変な空間とかもいっぱいある。へたに探検すると戻ってこられないかもな(笑)
るり子さんの部屋は……ある。そこには女性らしくレースのカーテンがあったり、ちゃんとベッドと布団があり、鏡台や化粧道具なんかもきっとある!
担:
うひゃ〜、鏡台も(爆!)。一日のお仕事が終わって明日のご飯をお釜に仕掛けた後、三面鏡の前で長谷にプレゼントされた高級ハンドクリームをもじもじと塗るるり子さん。お部屋が、食器棚の中じゃなくて良かった…………。
香:
るり子さんは、その繊細なお料理の腕前通りに、とても女性らしい人なのだ!
ネコ 担:
それなのに作者の香月センセイは、料理はNG、大好物は卵かけご飯。信じられん!
なぜるり子さんのお料理の数々を書けるのか?という秘話も含めて、次回も住人の皆さんの謎にも迫りながら、迷子にならないようにアパートの奥深くに潜入して参ります。お楽しみに!

 
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