
| 「『虚無への供物』刊行四十年!!」 本多正一 |
![]() 『新装版 虚無への供物(上) 』の紹介ページへ ![]() 『新装版 虚無への供物(下) 』の紹介ページへ |
4年に一度の閏年にしかないこの2月29日、品川のギャラリーオキュルスと書肆啓祐堂にて「永遠の薔薇―中井英夫へ捧げるオマージュ展」が華やかに開幕した。この日は中井英夫が塔晶夫の筆名によって『虚無への供物』を刊行してから40年、10回目の出版記念日に当たっていた。 中井英夫と名コンビを謳われた画家の建石修志さんはじめ、石塚公昭、梅木英治、喜国雅彦、今道子、佐中由紀枝、多賀新、竹本健治、司修、楢橋朝子、畑農照雄、坂東壮一、藤田新策、間村俊一、森山大道、山下陽子、山本美智代、渡辺東という錚々たるメンバーに、不肖私も加わって総勢十九人が絵画や銅版画、オブジェ、人形、写真など思い思いのオマージュ作品を披露した。 出品作家だけでも豪華な大所帯だが、オープニングパーティは200人を越えるファンや関係者で異様な熱気の大盛況だった。有栖川有栖、綾辻行人、宇野亜喜良、宇山秀雄、大竹昭子、恩田陸、門坂流、北村薫、倉阪鬼一郎、小森健太朗、齋藤愼爾、新保博久、須永朝彦、千街晶之、鷹城宏、高原英理、戸川安宣、中相作、中村有希、中森明夫、萩原朔美、浜田雄介、東雅夫、福島泰樹、森真沙子、山前譲、四方田犬彦……、続々とご来場くださった皆さん、おそらく『虚無への供物』を読んだことで自分たちの人生に大きな影響を受けてきた方たちなのではないかと思う。 『虚無への供物』は1954年、半世紀も前の東京が舞台の探偵小説である。洞爺丸転覆事故で当主夫妻を失った宝石商の旧家、氷沼家に五色不動、薔薇、シャンソンに彩られた奇怪な連続密室事件が次々に起こる……。 初版以来、「アンチ・ミステリー、反推理小説」として「推理小説最後の墓碑名」「第2次大戦を体験した世代による最高の文学的達成」など様々な絶賛がなされてきた名作だが、今回活字を大きくして新装再刊することになった。これまであまりの分厚さに敬遠していた読者にも手に取っていただきやすいサイズになったと思う。表紙も一新、森山大道さんの薔薇の写真を鈴木成一さんにデザインしていただいた素晴らしいカバーである。帯には京極夏彦さん、綾辻行人さんの推薦文も頂戴し、いままで感銘を受けてきたオールドファンにも必携の1冊、いや2冊である。 |
|
[IN・POCKET表紙ページ] [高橋源一郎][雨沢 泰][武 豊][はにわ きみこ][本多正一] |