2007年に鹿島アントラーズ監督に就任し、リーグ終盤9連勝の大逆転劇でリーグ王者に導いたオリヴェイラ。2008年もまたその座を奪取し、2009年には史上初のJリーグ3連覇を達成。"オズの魔法使い"とも呼ばれるその手腕の源を、自身の半生を振り返りつつ明かしていく。
監督の仕事を始めたのは1999年と、監督歴はわずか10年。それまではコーチ=部下として20年近くを過ごしてきた。しかし監督になった今でも「いかに部下が気持ちよく仕事ができるのか?」「部下の能力を最大限に導くための苦心」を心がけ、結果を出しているのはその経験があったからこそ。
だからこそ、スタッフ、コーチが監督であるオリヴェイラを支える。だからこそ、選手がピッチで力を発揮し、勝利という結果を導き出せる。
"オズの魔法"は、ヒラメキや勘から生まれるものではなく、豊富な経験に裏付けされたスキル。オリヴェイラの半生を振り返ることは「部下の能力を引き出す、仕事をさせる」技術について知る機会となる。本書にはうまく部下を使いこなせない、あるいはうまくコミュニケーションがとれないビジネスマンにとって無数のヒントがある。
もちろんサッカーファン、Jリーグファン、そしてオリヴェイラとともに3連覇を成し遂げた鹿島アントラーズのサポーターにとって、「Jリーグで結果を出し続ける名将」「鹿島に歓喜をもたらした監督」の半生記としても読み応え充分な一冊。
■オリヴェイラが語る「できる上司」に必要な力
□空気を読む力
自身の考え、思考に縛られることを嫌い、完璧を目指すよりも、空気を呼んで、情報を収集し、状況に応じた柔軟な姿勢を持つことが重要だと彼は言います。
□自分が正しいとは限らないとスタンス
物事はあらゆる角度から見て、分析し、判断を下さければならない。だからこそ、スタッフからの声は貴重な情報になる。たとえ耳の痛いことであっても、いろんな声を聞き入れる、他者を尊重することが重要なのだ。
□目標達成のための計画を立て、それを実行する力
困難な状況に立たされたとき、「今こそが力を発揮する時だ」とオリヴェイラは嬉しくなるといいます。そして、あらゆる情報を手にし、分析し、困難打開のための計画を練り、それを実行する。2007年シーズンの大逆転劇もこの流れで行なわれたドラマだったのです。
□説得し、納得させる話術
計画を実行するためには、それを行なう選手やスタッフをやる気にさせなければなりません。そのためには部下を説得し、納得させる必要があり、それをミーティングという場で実施するのです。ときには大きな声で、ときには囁くように。そして、説得するためのデータや映像などを用意することも重要。「勝つんだ!!」と繰り返し怒鳴っても、説得はできない。プロが納得するリアリティの提示が不可欠なのです。
□自然体でいること
相手のことを受け入れ、自分のことを受け入れてもらうため、信頼関係を作るために、特別なことは何ひとつ行なっていない。いつも自然体で接することで、相手もそう接してくれる。
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<書籍概要>
■書名 :オズワルド・オリヴェイラ自伝―風のおもむくままに
■刊行日:2009年12月22日(火)
■判型 :四六判 240頁
■定価 :1400円(税別)
■ISBN :978-4-06-215805-3
■発行元:株式会社講談社
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