|
本誌独占企画 中国人記者に明かした貴重なホンネ極秘入手

取材を行ったのは2月9日のバーレーン戦と3月25日の日本戦の直前の2回。
バーレーン戦に向けて弱気な発言が目立ったイバンコビッチだったが、
日本戦は自信に満ちていた。日本はネライうちにあった。
日本のメディアではなく、中国メディアだからこそ話した、そのホンネがここにある。
取材・文 馬 徳興 Text:Ma Dexing
写真・渡部 薫 Photo:Kaoru WATANABE
日本代表が2月9日の北朝鮮戦に向けて準備を行っている中、イラン代表はまだ合宿を始めておらず、代表選手たちはそれぞれリーグ戦に臨んでいた。しかし、クロアチア人監督のブランコ・イバンコビッチの頭脳は最終予選に向けてフル稼働していた。この1ヵ月あまり、彼はまずカタールに飛び、ライバルとなるバーレーンのガルフカップ(湾岸諸国の大会)での戦いぶりを視察した。その後、ヨーロッパに赴き、ブンデスリーガでプレーするイラン選手の状態を確認。ヨーロッパから帰ってくると、UAEに向かい、かの地でプレーする選手についてもチェックした。まず、2月9日のバーレーン戦直前のインタビューから、日本戦とバーレーン戦の監督のプライオリティに注目してほしい。
――まずは、イラン代表の現在(1月20日現在)の状態について、お聞かせください。
イラン国内のリーグ戦はまだ続いています。1月27日頃、バーレーン戦の準備を始めるつもりです。合宿所の状況はすでに視察してきましたが、満足できるものでした。1月23日頃には、代表候補のリストを発表するつもりです。2月2日にボスニア・ヘルツェゴビナと練習試合を行います。もともとクウェートとも試合をするつもりだったのですが、クウェートが中国での合宿開始を早めるということで、取り消されました。
――2月9日のバーレーン戦については?
この試合は我々にとって、最も重要な試合になると思います。最終予選の初戦だからというだけでなく、前回のW杯予選でバーレーンに1‐3で敗れているからです。そこで負けたことにより、我々はアイルランドとのプレーオフに回らざるを得ず、結果的に日韓W杯の出場権を失いました。あのとき、私はコーチの立場に過ぎませんでしたが、その試合のことは忘れられません。
――昨年12月のガルフカップでバーレーンの試合を視察したということですが、バーレーン代表については、どう見ますか?
バーレーンは近年、アジアでもっとも進歩しているチームです。FIFAも非常に進歩が大きいチームだと認めています(03年最も躍進した国としてベストムーバー賞を受賞)。我々は昨年のアジアカップでは彼らに勝って3位となりましたが、非常に苦しい試合でした。4年前と比べても強くなっていますし、偉大なチームだと言えるでしょう。バーレーンはこのガルフカップでサウジアラビアを3‐0で破りました。誰も予想しえなかった結果です。バーレーンの選手はみな自信に溢れていました。彼らの中盤は強力ですし、チャンスをものにする優れたFWがいます。DFも相手のFWを決して怖がらず、ボールを奪えば有効なカウンターを繰り出します。2月9日の試合は非常に苦しい試合になるでしょう。
――同組になった日本については?
日本とは2試合目で戦います。いま日本について語るのは早すぎるでしょう。いまはバーレーン戦をどう戦うかということだけに集中しています。しかし日本がグループで最高の実力を持った相手だと認めないわけにはいきません。彼らはアジアカップで2回連続の優勝を果たした。FIFAランキングでもアジア最高です。我々はアジアカップで日本と引き分けましたが、ゲームはイランが支配していました。しかし3月25日、我々が日本をホームに迎える試合は状況が異なります。アジアカップではヨーロッパでプレーする日本選手がいなかったからです。そして我々もハシェミアンやザンディらの欧州組が出場していませんでした。また、ホームで戦えるというのは、日本を迎え撃つにあたり、もっとも有利な要素なのです。
――イランの最近の試合を見ていると、戦術を変更しようとしているように思えます。
4-2-3-1はずっと我々の主要なフォーメーションでした。この戦術が実戦で功を奏したと確信しています。一次予選最終戦のラオス戦では2-4-3-1で戦いました。これは相手の実力が劣っていたからです。この先の試合では4-1-4-1で戦うかもしれません。中盤から前線で大きなプレッシャーをかけてDFの負担を減らしたいと思います。
――最終予選に向けて、心理カウンセリングの専門家を招いたそうですね。
ええ、これは私が要求したのです。4年前のW杯予選、特にバーレーン戦では十分な精神的調整ができなかったのです。今回は初戦がバーレーン戦ですから、うまく調整する必要があります。
――チームの将来のメンバー構成を考えたとき、今後、変化があると思いますか?
約3年前にイラン代表の監督を引き受けてから、チームは常に成長を続けています。彼らのパフォーマンスは私に十分な自信を与えました。アジアでイランより強大なチームはありません。そして我々のチームは半分以上がオリンピック代表チームの選手です。ここ数年のうちにイランはアジア最強のチームになるはずです。だからイランがW杯の出場権を手に入れると確信していますよ。
2回目のインタビューは、3月20日。3月25日のW杯アジア最終予選第2戦、イラン代表はテヘランのアザディスタジアムで日本代表と戦った。イラン代表28人はすでに3月17日に最後の準備を始めている。クロアチア人のイバンコビッチ監督は記者のインタビューに応え、日本戦は「勝つ自身がある」と語ってくれた。「苦しい試合になる」と予想していた2月9日のバーレーン戦(0−0)の前とは明らかに対照的だった。
──今回のイラン代表の合宿は4日遅れで始まりましたね。
・
・
・
……この記事の続き=日本戦直前の3月20日に行われた2回目のインタビューは『FOOTBALL NIPPON』2005春号にて。この後、「確信」に迫る──
|