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Vol,30 深夜の五輪観戦に挑む(16 Aug, 2004)

 ついにアテネ五輪が始まりました。今の五輪はある意味日本人泣かせです。アテネと日本の時差は6時間。サッカーをテレビの生放送で見るとなると、男子決勝以外は深夜観戦になってしまいます。
ここまで昼夜が逆転してしまうのは、男子が28年ぶり、女子が初めて五輪に出場したアトランタ大会以来、初めてのことでしょう。

 仕事と観戦と睡眠をどうやりくりするか。7月30日に発売された『五輪の書』にある「超観戦法」のコラムでは、いろいろな観戦作戦が紹介されています。取材では実際に多くの方々にお話を聞き、本誌に掲載しきれないほどの観戦法を教えて頂けました。

 印象に残っているのは、「寝坊しないためには外に出るのが一番!」ということで、深夜にスポーツバーへ繰り出すという話。2年前のワールドカップ以降、スポーツバーで観戦するという人が増えているみたいです。観戦している人たちが、皆同じように一喜一憂する一体感が何にも増して楽しいとか。日本代表の試合がある次の日に休みが取れれば、他のお客さんたちと騒いで、「真夏の夜の夢」を堪能するのも今の五輪ならではの観戦スタイルかもしれません。
 他にもライブ観戦にこだわり、アシスタントをもう一人増やすというスタイリストさんがいました。「ファッションは自分たちで作り上げる虚構の世界だけど、スポーツ、とくにサッカーは先の展開が全く読めない実世界。ライブだとその緊張感をまともに感じられる」という言葉には説得力がありました。たしかにライブ観戦で感じる胸の昂ぶりは、他では得られないものがあります。日常生活を多少犠牲にしてでも、注目の一戦を見届ける価値はあるはずです。

 今お話を聞いた方々は総じてサッカーファンなのですが、一番やってはいけないのが、「ビデオの貯め録り」だそうです。過去10年分とか、代表戦ビデオ100本とか、かなりの試合をみなさん録画していましたが、ちゃんと見返したのはほとんどないとか。やはり、見返す前に結果を知ってしまったり、次々と録画がたまっていったりすると好奇心が失われてしまうんですね。

 酷暑にめげて眠たくなるかもしれないですが、そこは頭の使いどころ。「超観戦法」には、取材した人の経験を基にした、独自の観戦法が載っています。みなさんもその内容をヒントに、自分なりの観戦法を見つけて今の五輪を乗り切ってください。

(2004年8月13日)
文=伊藤亮

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