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Vol,34 柏レイソル夏祭り(27 Aug, 2004)

 柏レイソルがJ1に昇格して今年で10年。その記念行事として8月22日に「柏レイソル夏祭り」が開催されました。前日の大事なホームでの開幕戦も敗れてしまい、チーム状況は依然として良くありません。でも、今の夏祭りを見ていてこのクラブの強さを見た気がしました。

サポーターがピッチに降りてのアトラクション・タイムはどこも長蛇の行列
サポーターがピッチに降りてのアトラクション・タイムはどこも長蛇の行列
 自分の経験からいうと、「ファン感謝デー」的なイベントは、憧れの選手が、運動会など普段とはちがう姿を見て楽しむものだというイメージがありました。選手たちは、あくまで遠い存在だったわけです。しかし、柏サッカー場で見たものは全くちがうものでした。サッカー教室やアトラクションで交流を深める選手とサポーターとの間に距離感は感じられませんでした。もちろん「サインを下さい、という声がいちばん多かった」と中澤選手が言ったように、サポーターにとって憧れの選手であることには違いありません。でも同時に、「近所のお兄さん」のような親近感を、多くの柏サポーターは感じているのではないでしょうか。

お父さんたちが微笑ましげに眺めるなか、はしゃぐ子供たちを早野監督(写真右)と下平選手(写真左)が熱心に指導していました
お父さんたちが微笑ましげに眺めるなか、はしゃぐ子供たちを早野監督(写真右)と下平選手(写真左)が熱心に指導していました
 近年、「サッカー教室」などでサポーターが地元のクラブの選手たちと直接交流できる機会が増えています。でも、なかなか今の夏祭りのような雰囲気は出ません。あのアット・ホームな空気は、クラブと地元が本当に密着していないと出ないでしょう。家族連れで来場して、早野監督を中心に行われたサッカー教室に親子で参加している姿。イベントの合間に、ベンチ裏でドゥドゥ選手とMr.ピッチが1対1で勝負をしていた姿(この件に関しては9月25日売り号で公開予定)。サポーターも選手も、飾らずに本来の姿を出せるからこそお互いの距離感も縮まるのだと感じました。きっと、ピッチとの距離が短いスタジアムや、クラブにユース出身の選手が多いことも無関係ではないでしょうし、近年好成績を収め続けている柏レイソルユース U‐12(今年の全日本少年サッカー大会では準優勝)に好選手が集まるのも、「近所のお兄さん」に憧れる少年たちが多いからではないでしょうか。この地元密着度の高さは、間違いなく柏レイソルにとって強みであるはずです。

会場にはJリーグ百年構想のメッセンジャー・Mr.ピッチも登場。彼のナゾに包まれた日常は、9月25日売り号でバッチリ特集します
会場にはJリーグ百年構想のメッセンジャー・Mr.ピッチも登場。彼のナゾに包まれた日常は、9月25日売り号でバッチリ特集します
 しかし、ハートフルであってもそれだけで勝てるわけではないのが勝負の世界。柏レイソルには厳しい現実が続いています。クラブが愛される理由のもう一面である「勝利」を勝ち取れば、サポーターと分かちあう喜びはどこのチームにも勝るはず。客観的に見ても、そう感じさせる「柏レイソル夏祭り」でした。

(2004年8月24日)
文、写真=伊藤亮

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