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Vol,42 ダービーを考える(26 Oct, 2004)
先日、味の素スタジアムで行われたヤマザキナビスコカップの準決勝で、東京ダービーが実現しました。東京ダービーとしては、01年の東京スタジアム(現・味の素スタジアム)のこけら落としの一戦(2−1でFC東京が勝利)、東京ヴェルディがJ2降格の危機に瀕していた、同年のJリーグVol,15節(1−0で東京ヴェルディが勝利し、J1に残留)以来に盛り上がる試合だと期待していました。実際、FC東京が3点をリードした後、東京ヴェルディが追いつくという非常にスリリングな展開となり、最後はFC東京が劇的な延長Vゴールで勝利したのですが、観客は15885人。台風による順延で平日開催となったものの、首都のダービーとしてもの寂しさは否めませんでした。 ダービーの意味を「同地域をホームにするクラブ同士の一戦」とするなら、現在J1には、千葉、東京、静岡、大阪と4つの地域でダービーといわれる試合があります。選手や監督の声にも「ダービーなので気合が入る」「ライバルチームには負けられない」というものが多い……のですが、実際、ダービーというものはどこまで選手やサポーターを熱くさせているのでしょうか。 選手に「ダービーと他の試合ではどこが違いますか」と聞くと、必ずといっていいほど「サポーターの雰囲気が違う」という答えが帰ってきます。では、なぜサポーターの雰囲気が違うのか。同じ地域にあるライバルチーム、というのが最大の理由でしょう。ただ、たとえばセリエAのミラノダービーではその陰に、「労働者階級=ACミラン、富裕層=インテル」という階級意識の対立があったりします。そういった各地に存在する「因縁」が、本来関係のないはずのサッカーにも投影され、より強いライバル意識を引き起こした結果、ダービーが“凶暴なまでに”盛り上がるといった一面もあります。 良い悪いは別にして、世界各地で行われているダービーの熱狂度を見るに、一概には言い切れませんが、日本ではまだダービーの意義を見出しきれていないと思います。ただ、一朝一夕で当該チーム間に強烈なライバル意識が生まれるものでもない、とも思います。 お隣さん同士、何度も意識をしあって対戦を重ねていくうちに、互いに「絶対に負けられない」理由=因縁が生まれ、ダービーの形は作られていくものなのでしょうか。ちょっとプロレスっぽい図式ではありますが……。もしそうなら、日本のダービーの形は、これからJリーグの歴史とともに作られていくことになります。各地域でのダービーがどのようにその魅力を開花させていくのか、それを見ていくのもまだ歴史の浅いJリーグならではの観戦法かもしれません。 (2004年10月22日)
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