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Vol,55 キャプテン川淵賞の思い出(17 Feb, 2005)

 2002年ワールドカップ後、フットボール・ニッポンの創刊号でキャプテン川淵賞を募集した際、多数の感動的作文が届きました。'03年の夏号で「ワールドカップ1周年特集」企画のひとつとしていくつかの作文を掲載したのですが、選ぶのに苦労したほどです。
 ワープロを打ちながら、感動の涙が出てしまったこともありました。
 純粋なファンゆえに書けること、言い方を変えれば、プロのジャーナリストには書けないこと(取材者は経験できなかったこと)が多々あると思いました。例えばプロの取材者は、「チケット入手の困難さ」を取材することはあっても、「入手に苦労したチケットで見た試合の喜び」は経験できません。「サッカーの話ができたことで友達が増えた」「家族がひとつの話題で盛り上がったのは初めて」と書いてくれた人もいました。
 今、あらためて読み直すと、応募してくれた皆さんの作文は貴重な「歴史資料」なのだと痛感します。あれから3年、あの作文を書いた人は今何をしているのだろうか……なんて思うこともあります。
 作文の良さは、「その時点の自分が思ったこと」が形に残ることだと思います。インターネットを駆使してメールを使うのが当たり前になった時代だからこそ、あらためて感じます。

 現在、FBNではVol,2の作文を募集中(※現在は終了しています)です。そこで、みなさんに提案ですが、サッカーチーム単位、学校の友達単位などで「2004-2005年シーズンの思い出」みたいな感じで、書いてみるのはいかがでしょうか? ビデオ(DVD)や写真では残せない「貴重な」思い出になると思うのですが……。

PS 最近の個人的サッカー応援感動?体験

 僕は昨年秋、長野県松本市に本拠を置く「松本山雅クラブ」(北信越リーグ2部)の会員になりました。同クラブは将来のJリーグ入りを目指しています。と書きつつ、僕は一も試合を見たことがありませんが、生まれ故郷の長野にJクラブができるのも楽しいと思い、応募しました。気分的には「県人会」に参加するようなものです。
 で、先日、やっと会員証が届きました。あまりの格好悪さに唖然とした面もありますが、僕の会員番号が「22」だったことで、気を取り直しました。考え方しだいでは、会員が何万人もいるクラブにはない壮大な夢があるわけです。普通の人から見れば、気が遠くなるほど壮大すぎるかもしれませんが……。まあ、10年後くらいに「あんな時代もあったねと、笑える日が来れば」嬉しいです。

(2005年2月15日記)
文=木次成夫

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