7月に行った第7回最終選考について編集部から全作品へコメントさせていただきます。
『闘争―夢使いと穴使いと真白き子供の真黒き二十歳―』 留永法子(22歳)
不老で不死の道士先生・夏香が今尚生きているのは平成八年の日本国田舎町。千年以上前に唐の都への道すがらその欲をいましめそこねた男がこの町に住む十歳の少年に“生まれ変わ”っていたのである……
選評を見る僕は新興宗教『ノーリリージョン』に関連した連続殺人事件を、幼馴染と共に解決へと導いた。しかし、事件によって幼馴染は死に、僕は抜け殻のようになってしまった……
寸評を見る「外資系」という甘い響きに釣られて、俺はモテたい一心で転職した。だけど世間は甘かない。転職先は、さながらベトナム戦争の泥沼戦線が、そのまま21世紀ニッポンに移動したかのような地獄絵図だった……
寸評を見る大学の平凡な研究員、雛子。大学病院の秘書アンドロイド、ロンイー。同じくアンドロイドでジャーナリストの相棒、タオ。ヒト型人工生命と共存する、日本社会……
寸評を見る惜しくも1次選考を通過しなかった次点作品へ、編集部よりコメントをさせていただきます。
本作の大部分は、主人公が身体のコンプレックスを語るシーンなのだが、その描写力がすごい!
デブ、細目、ハゲ……、それぞれの悩みをこれほどまでに細かく分析し、ユーモア溢れる表現にできている点は、たとえ他の内容でも存分に活かせる才能だと思う。ただし、ひたすら「主人公のコンプレックス」が繰り返される展開なので、ワンパターンで、どうしても途中で飽きてしまう。物語全体を見渡して、ストーリー展開にもう二工夫も、三工夫も欲しい。
担当:N
自殺願望者のおかしな顛末、という発想は悪くない。だが、全体的に主人公は周囲の変な人たちに流されているだけで、何も変わっていない。コメディの部分もいい加減で、自己満足で終わってしまっているようにしか思えない。どうしたらより読者に伝わるか、研究してみて欲しい。また、前回送っていただいた作品と同設定なのもいいことではないが、前半部分が前作と同じなのは問題外だ。
担当:F



